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「何をやっても続かない」「3日坊主」を卒業しよう
今日は。まるです。
今回は、習慣化について考えていきたいと思います。
習慣化って最近よく耳にしますが、習慣、習慣化とは何でしょうか?
日々の習慣なら、朝起きたら顔を洗う、歯を磨く、トイレに入る、スマホチェックする、お風呂に入る、猫に餌をやる…などなど。
特に「やらなければ!」と一大決心しなくても、自然に毎日繰り返しやっていることが「習慣」です。
そして、新たに任意の行動を習慣に加えることを「習慣化」と言います。
習慣化したいことってたくさんありますよね。
私は生活習慣病予防のために運動の習慣をつけることが急務です。ダイエットもしたいけど、それより健康第一。
他にも勉強の習慣とか、読書の習慣とか。
掃除の習慣ができれば家の中を大掃除する手間がなくなりますね。
習慣って自分の力で作れるんですよねえ。
みんなそれぞれ習慣にしたいことがあるし、きっと今までなんどもチャレンジしているでしょう。でも、うまくいかなかったことも多いはず。
例えば、ダイエットのために「一日30分ウォーキングしよう!」と決めて、意気込んで始めたものの、少しずつ初めの意気込みが失われてきたころに雨が降って挫折。とか、「ラジオの英語講座を毎日聴くぞ!」と決めて書店でテキストは買ったけれども、ひと月しない間に聴くのをやめてしまったり。
そんな経験、誰にでもありますよね。
もう、そんな失敗の繰り返しは卒業しましょう!
今回は、なぜ今まで習慣化に取り組んでも失敗することが多かったのか、習慣化することの本当のメリットは何なのか、どうすれば失敗せずに習慣化できるのか、について考えます。
失敗しない習慣化のコツ。実はすごく簡単なことなんです。
どうしてこんな簡単なことに気がつかなかったの?ってくらい。
出し惜しみしないで、先に言っときますね。
「習慣化したいと思う目標を、うーんと小さくする」。
これだけです。
これだけ?
これだけ。
あ、そこのあなた。もしかして思い違いをしているかもしれませんよ。
これって、目標達成しようとする時、現時点からゴールまでを抵抗がないくらいスモールステップに分解していく、という考え方と似ているように思いますが、それとはちょっと違います。
「最初に小さな目標の習慣化を目指して、それからどんどん目標を大きくしていけばいいんでしょ?」
と思いがちですが、残念ながらそれではまた失敗してしまいます。
それはなぜか?
実は失敗しない習慣化には自分の脳を味方につけることが絶対に必要なのです。
以下で順を追って説明していきますね。
習慣化することのメリット
習慣化することで、理想の自分に着実に近づいていける
私たちは誰しも、こうなりたい、という理想(願望)を持っています。(よね?)
例えば、英語ぺらぺらになりたい!とか、あと5Kg痩せてあの服を着られるようになりたい、とか、もっと○○の知識をつけたい、とか。
そして、理想の自分に近づくためにちゃんと努力をしようとしているはずです。
毎日英単語を20個覚えよう、朝ごはんは抜いて、あとはサラダと豆腐だけにしよう(オススメしませんよ)、本を毎日1冊読み切ろう、とか目標を決めてやった覚えがあるでしょう?
でも、続かなかったですよね(さあ、正直にどうぞ)。
続くはずないんです。だって、あまりにも変化が急激すぎるから。
どうも人間というやつは、頭に思い描く理想の自分のイメージが具体的であればあるほど、すぐにそこまで到達できる、と思い込んでしまうようです。
だからついついそこに至る過程を端折って、無理な計画を立ててしまうんですね。
もちろん、頭では時間がかかることはわかっているはずなんですけれど。
成長していきたいと思ったら、やっぱり焦りは禁物です。じっくりじっくり取り組まないといけません。
英語に関していうと、ある一定のレベルに達するには最低でも英語に触れる時間が○時間必要、という目安があります。英検準一級で5000時間、英検一級で7500時間。(もちろん個人差あり。あくまで目安です)
中高生の頃の学習時間をざっくり1800時間と見積もると(週5時間授業 × 年間35週 × 3年 × 3年 +α)英検一級なら残り5700時間。
毎日1時間勉強するとして(休みなしの計算)5700時間 ÷ 365時間(一年間の学習時間) =およそ16年間。
あっ!英語の勉強をしようとしている人のやる気をそごうとしているんじゃないですよ!
簡単なことではありませんね。だけど逆に言えば、コツコツと、淡々と続けていけばいつか必ず到達することができる境地なんです。
何かに取り組み始めてまだそんなに経っていないのに、今日できなかったことが明日突然できるようになるなんていうことは普通起こりません。それは日々コツコツと課題に取り組み続けている人にしかやってこないギフトのようなものです。
だから、成長したい、何かを達成したいと思ったらその取り組みを習慣化することがすごく有効なんです。自分がやるべき行動が習慣化されていけば、特に強い意志の力を使わずにその行動をコツコツと続けていくことができるから。そうすればいつか必ずあなたのところにもギフトが届きます。
習慣化は、時間を有効に使う手段
習慣化は時間を有効に使うことにもつながります。
私たちの一日って、24時間のうち約30%の8時間を睡眠に使い、残りの70%のうち45%の時間を習慣化された行動に使っているんだそうです。
つまり自分の意思で行動を決定しているのは、一日のうちたった25%の時間しかないんです。
衝撃的じゃないですか?
私たちは毎日、自分の意思で行動していると思っているのに、起きている時間の6割が習慣化された行動をただ繰り返しているだけだ、というのですよ。
歯を磨く、ご飯を食べる、トイレに行く、お風呂に入る、などの生活習慣として必要な行動以外に
テレビを見る
スマホでゲームをする
ネットサーフィンをする
動画を見る
(スマホ関係が多いですね…)
なども自分にその気が無くても、無意識のうちに習慣化された行動になっているのです。
こうした行動を含めての45%です。
こういう行動は、習慣であると意識しないでやっていることですから、なかなか気づくのは難しいと思います。
そして漫然と時間が過ぎていき、「ああ、今日も時間がなかった」と思いつつ一日を終えることになるのです。
こんな風に、私たちは一日のうちのいくらかの時間を特に意味のないことに費やしています。
ただそれが習慣になってしまっているから、ということで。
だとするなら、
45%のすでに習慣化された行動のいくつかを、自分の望む習慣におき替えることができれば、かなり時間を有意義につかえることになるんじゃないですか?
自分のやりたいことが毎日確実にこなせる。
なおかつ自分の意思で決定できる25%の時間は残ったまま。
習慣化できれば、今までよりずっと時間を有効に使えますね。
習慣化に失敗してきたのはなぜか
でも今までだれだって、いろんなことを習慣化したいと思ってチャレンジしてきてますよね。
たとえば運動の習慣とか、勉強の習慣とか。そうそう、日記も挫折率が高そうですね。
多くの場合、当初はとてもやる気満々で取り組むけれど、結局習慣になるところまで行かず挫折をしているんではないですか。
ウンウン、わかります、私もそうだから。
習慣化したらいろんなことが良いように回って行くのはわかっているけれど、肝心の「習慣化するまでの道のり」が、とても難しそう。
そうですね。今まで通りのやり方をしていたのではきっと難しいでしょう。
ほんとはもっと有効で、簡単なやり方があるのです。。
では、良い方法を教える前に今までの失敗の原因を探っておきましょうか。
失敗の原因を知ることが、正しいやり方を見つけるはじめの一歩です。
1、目標が高すぎた。
理想はわかるけど、ちょっと自分を過信しすぎてなかったですか?
「さあ、やるぞ!」って思う時はたいていモチベーションもやる気も最高に高い状態だからそう思う気持ちもわかりますが。
今まで何もやってきてないのに、いきなり「毎日30分ジョギングする!」とか無理ですから。
(チャレンジしたことあり。なんどもなんども。その度挫折。)
一度決めた目標を、愚直に誠実に淡々と続けられる性質を持った人ならできるかもしれません。
あなたはそういう人ですか?
…違いますよね?
もしそうなら、「どうやったら習慣化できるんだー!」なんて悩んでないもんね?
冷静に自分というものをわかっている必要があります。
自分を過小評価しろ、というのではありません。
大きい目標を目指すのは自分には合わないやり方だと気づくことが必要なのです。
必ず、自分にあったやり方があります。
2、モチベーション(やる気)に頼りすぎた。
「よし、やるぞ!」と思う時は、最高にモチベーションの高い時。
モチベーションが高い間は何だってできます。無理もききます。
でもね。私たちのやる気は日々、変化します。
ああ、寝不足だ、いつもより忙しかった、仕事がうまくいかなかった、テレビで嫌なニュースが流れた。
そんな些細なことで、私たちのやる気は最高に高い状態から最低ラインまで簡単に落ちてしまいます。
「やる気は落ちるものです!」(「魔女は飛ぶものです!」の口調で)
モチベーションが高い時にはできる事も、モチベーションが下がれば続けることは難しくなります。続けられなければ習慣化することは難しいでしょう。
しかも、習慣化のための行動が途切れると、「やっぱり自分はだめなんだ…」と無意味な自己批判を始めて、ますますやる気がなくなってしまう悪循環。
バラ色の未来をイメージして精一杯頑張ろう!と決心して始めた事なのに、自分をよりよくするために頑張ろうとしたのに、最後が「やっぱり自分はだめだ」なんて絶対に良くない!
3、私たちが誠実過ぎた。
そう、私たちはとても真面目に自分の生活をよりよくしようと考えて、がんばってるんです。
何かを習慣化したいと思うのは向上心の現れです。
だって向上心がないなら、現状維持で十分なんだから。
そうやって、今よりもっと成長しようと誠実に考えるあまり、目標を高くし過ぎ、結果を性急に求めすぎたのです。
しかも、「毎日続けよう」と決心して始めた事が一度でも中断してしまうと、一気にモチベーションが下がりませんか?
一度中断してしまうと漂う習慣化失敗の気配。
本当は、ちょっとサボったくらいで失敗したりしないんです。そこまで続けてきたことがゼロになったりしませんから。
しれっとまた始めればいいのですが、目標と自分が決めたことに対して誠実であるあまり、「サボってしまった…」という負い目がモチベーションを下げてしまうのです。
誠実であることは、とても素晴らしいことです。誇るべき資質です。
でも、こと習慣化に関しては、もっと自分に甘くっていいんですよ。気楽に行きましょう。
習慣はやる気が作るんじゃない、脳が作るんだ
今まで見てきた失敗の原因全てにモチベーション(やる気)絡んでいたのに気づきましたか?
そう、やる気がありさえすれば、やる気が持続しさえすればなんでも習慣化できる!というのは幻想です。
日本人は精神論が好きですからね。
いろんなことが「根性」でなんとかなる、と思いがちですが、そんなことばっかりではないのです。
(個人的にその考え方は好きですけどね。好きと効果的は違うのが残念なところ。)
習慣は脳の担当です。
自分の脳に習慣の新しい回路を作り出すことが「習慣化できた」、ということです。
しかもその脳は、人間のモチベーションややる気を司る脳とは別の脳なのです。
脳の仕組みをざっくりと知ろう
少し脳の仕組みを見ておきましょう。
と言っても専門に勉強するわけではないので、嫌にならない程度にさらっとね。
脳には大きく分けて「新しい脳」と「古い脳」がありますよ。
思考する新しい脳/前頭前野
人間を人間たらしめているのが、人間のひたい部分に位置する前頭前野です。
進化の過程で比較的新しくできた脳で、「思考」や「創造性」などの高度な機能を担っています。
「暑いなあ」「寒いなあ」「お!いい女だ」(@1、2の三四郎)などと考えるのは、この新しい脳。
高級なところでは、哲学したり、自分を律したり、やせ我慢したりなんてことができるのもこの脳のおかげです。
やる気やモチベーションを管理しているのもこの脳です。
この脳は日頃の私たちの思考活動全てを担っていますから、かなりエネルギー消費が激しく、お疲れモードになりやすいという性質があります。
やる気が、ドカン!と下がった気がするのは、新しい脳がエネルギー切れになっているからなんです。
だから、やる気が持続しないのはある意味、当たり前。
「よし、習慣化できるように頑張るぞ!」と決心するのは、新しい脳がないとできないことですが、いつまでもやる気が持続するように新しい脳に期待することは、失敗の元、ということですね。
生命維持を担う古い脳/大脳基底核
脳の中心部にあるのが、生きていくのに必要な機能の管理を担う古い脳、大脳基底核です。
内臓の働き、呼吸、ひと時でも止まると命がなくなってしまうような重要な体の働きを管理しています。
これらの働きは、私たちが普段意識することはありません。(意識して心臓の鼓動を止めることなんてできませんもんね。)
古い脳が淡々と、無意識のうちに決められた動きを繰り返すよう管理しているのです。
古い脳は、思考することはありませんが、機械的に繰り返すことが得意です。
ただ淡々と同じことを繰り返しているので、新しい脳のようにたくさんのエネルギーを必要としません。
第一、生命維持を担っているのですから、疲れてしまっては命に関わります。それゆえとてもタフにできています。
私たちが疲れてしまった時、意識せずにやっていることは、実は古い脳にすでに回路ができている習慣であることが多いです。
例えば、ぼーっとテレビを見る、とかスマホで動画を見る、とか。
新しい脳が疲れて思考することが難しくなった時、タフで疲れない古い脳が優位になり、私たちの行動を支配するのです。
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習慣化には、この古い脳が大きく関わってきます。
習慣化は、この古い脳に新しい回路が出来上がった時に完成するからです。
この古い脳をなだめすかして、うまく操ることができれば習慣化の成功です。
疲れ果てた時に出てくる習慣が、私たちが望む良い習慣なら、すごくいいと思いませんか?
習慣を管理する「脳の人」がいると考える
「脳の仕組み」のお話の中で、習慣化を担うのは古い脳である、という話をしました。
この脳が、すぐにでも新しい習慣の回路を作ってくれたら話は簡単なのです。ところがどっこい、そうは問屋が卸しません。
この古い脳は変化を嫌います。
例えば、ダイエットしようとしても5%程度体重が落ちると、この脳は体が飢餓状態になったと勘違いして基礎代謝量を減らしたり、エネルギー消費を抑えたりして体重を維持しようとします。
これをホメオスタシス(生体恒常性)といい、人間に備わっている、生命維持のために必要不可欠な機能です。
脳は、現状維持をしたがっているのです。
脳にとって変化とは生命の危機を意味するのですから、それも当然ですね。
だからいつもと違うことを始めようとすると、とりあえず邪魔しとこう、という機能が働きます。
それが自分にとって良いことだろうが、悪いことだろうが関係ありません。
脳は変化することが嫌いなのですから。
まるで脳には気難しい頑固な番人がいて、少しでも現状と違うことが起こり始めると全力でそれを阻止しようとしているみたいだと思いませんか?
生きていくために、この番人にはいてもらわないと困るのですが、習慣化を目指すためには少し厄介な存在です。
私たちは、この変化が嫌いで頑固者の脳の番人を何とかなだめすかして、新しい習慣の回路を作ってもらわなければなりません。
この脳の人は確かに私たちの頭の中にいますが、私たちとは別の存在と考えた方が対策が立てやすいです。
習慣化チャレンジは、この脳の人を上手に騙していくゲームだと考えましょう!
では、どうやってこの脳の人を騙していきましょうか?
成功する習慣化のコツとその理由
バカみたいに簡単な目標を設定する
言葉が悪くてすみません。
「アホみたいに簡単な目標を設定する」でもいいですよ。一緒か。
今までやる気ががっつり必要な高い目標を掲げて、ことごとく失敗してきました。
それは、なぜ?
そう、
「脳の人」に大きく変わろうとしたことを見咎められて、邪魔されたからです。
「脳の人」は変化することが嫌い。
ちょっとでも現状と違うことをしようとすると、邪魔してきます。
しかも脳を支配している人ですから、私のやる気を失わせたり、違うことに目を向けさせたり、サボりたい気分にさせてみたり、やりたい放題。
これに勝つことはできません。
だから、そうならないように、そうっとそうっと小さい事を始めるのです。
「脳の人」に気づかれないようにするのです。
脳の人が、「あれ?」と思っても、「いえいえ、ぜーんぜん、なーんにもしてませんよー」とごまかせるように。
小さいころ、「だるまさんがころんだ」っていう遊びをしませんでしたか?
あれをやる感じです。
ほんのすこ~しずつ動いて、鬼が振り向いたときはピタッと静止。
鬼に気づかれないように、少しずつしか動けませんが、いつしか鬼の肩を叩けるまでのところに到達することができますよね?
大きく動き過ぎると見つかって、鬼の人質になりますから、少しずつ。
私たちも習慣化の目標を大きくし過ぎると、脳の人に見つかって邪魔されてしまいますから、気づかれない程度の小さな小さな目標を設定するのです。
そうやって脳の人をごまかしつつ、無理なく続けられる超簡単な目標を立てる事が習慣化の大きなコツなのです。
そうとわかったら、全くやる気なんて必要としないくらいの、超スモールステップの、アホみた…いえ、超簡単な目標を掲げましょう。
どれくらい簡単かって?
もしあなたが「毎日運動を30分」を習慣にしたいなら、「腕立て伏せ1回」から。
「読書」を習慣にしたいなら、「一日1ページ読書」あるいは「一日5分読書」から。
「勉強」を習慣にしたいなら、「机に向かってノートを開く」から。
今の自分がどんなに疲れていても、やる気がなくてもできる程度のことを目標に定めます。
これができたら、本日のノルマは達成です。
これなら、続けられそうじゃないですか?
「腕立て伏せ1回」「一日1ページ読書」という目標を聞いた時、
「ちょ、ちょ、バカにしてる?こんなバカバカしいことを習慣化してもしょうがないんじゃない?」
と思いました?
それで正解なんです。
「バカバカしい」と思えるくらい簡単であることが大切なんです。
「バカバカしい」と思うのは、どんなに疲れてたってお茶の子さいさいでできることだからです。
と、いうことは本当〜〜〜によ〜〜〜〜〜〜〜っぽどのことがない限り、続けられるってことですよ。
超簡単な目標なら、やりはじめに抵抗を感じない
何かを始めようとするとき、一番抵抗があるのは「やり始めること」です。
止まっているものを動かそうとするときが一番大変ですよね。少しでも動き始めると、あとは案外楽に動かせるものです。
それと原理は同じ。
やる気も何もなくてもできる、抵抗の少ない目標を定めることで、動き始めの抵抗を極力少なくしているのです。
動き始めて、その続きで動くことに抵抗を感じなければ、どんどん動いていけるでしょう?
「運動する気分じゃないな〜」と思っている時に、「運動を30分」という目標を掲げていたら…まあ、やりませんよね。
これが「腕立て伏せ1回」だったら?
「めんどくせーな」と思いながらも、スマホを横に置いてうつ伏せになって、腕立て一回。ノルマはこれで終了。
せっかく腕立て伏せの体勢になったから、もう少しやっとこうかな?とりあえず5回。あれ、まだできそう。後3回。
こんな風に、最初の体勢をとってしまえば、思っているより簡単に動けるんです。
やり始める前は、やろうとしていることが実際以上に大変だと感じるものなんですよね。
やり始めさえ乗り越えられれば、続けられます。
そのために、バカみたいに簡単な、小さな小さな目標を設定するのです。
決してステップアップで目標を大きくしていくことが目的ではありません。
あくまでも、やり始めの抵抗を極限まで小さくすることが目的なのです。
そのために、むしろ「習慣化の目標を腕立て伏せ5回とかにしたほうがいいかな〜」と考えがちな自分を制して、「腕立て伏せ1回」を習慣化の目標にし続けることの方が重要なくらいです。
小さな習慣化の目標でやり始めの抵抗をクリアできたら、あとはご自分のその日の調子に合わせてどんどん回数を増やしても構いません。
でも、あくまで習慣化のクリア条件は「腕立て伏せ1回」のままにしておきましょう。
超簡単な目標なら自己肯定感を高く保てる
今まで、何かを失敗するたびに
「ああ、やっぱり私ってダメダメだ。」
「こんなことも続けられないなんて、なんて情けないんだろう」
などと、自分を責めたりしていませんか。
これは百害あって一利なし。
一度失敗して、あまりにも自分がダメダメだと責めると、
次の挑戦をしようとした時、無意識で「また今回もダメかもしれないな」と思ってしまいます。
そして、案の定失敗すると、「ほらやっぱり失敗した。」と、自分のダメダメぶりをどんどん上書きしていきます。
もう、そうなったら成功するはずのことも成功しなくなっちゃいますよ。
だって、何かをやり始める前に「今回もきっとダメだろう、だって今までダメだったんだから」と無意識とはいえ、自分が思うようになってるんだから。
自己否定なんて、ほんと意味ないよ!
戦略的自己否定が役に立つのは「わたしぃ、なあんにもできないんですぅ、ぷ〜」とか言ってられる10代女子くらいですよ。
いえね、誰も自己否定したくてしてるわけじゃないんですよね。
まっすぐ自分の理想に向かって挑戦しているのに、それを失敗してしまうとついつい落ち込んでしまう、というだけのことなんです。
でも、それが積み重なると「何をやってもできない私」というイメージを自分が作り上げて、どんどん悪循環にはまっていく、という構図です。
じゃ、もうこれ以上失敗するのはやめましょう。
なんども言いますが、今まで習慣化に失敗してきたのは目標が大きすぎたから。
目標が大きすぎると、モチベーションが低い時には継続することが難しくなります。
これがバカみたいに簡単な小さな習慣の目標なら、つまりやる気が全くない時でも簡単にできてしまう程度に小さな習慣の目標なら継続することがうんと簡単になります。
たとえ「腕立て伏せ1回」「机に向かってノートを開く」程度の目標でも、継続していければ満足感も出てきますし、達成感も味わえます。
「今日もできた!」「○日続けられた!」という達成感が積み重なっていくと、「あれ、自分ってやろうと思ったらやれるんじゃないの?」「いけるじゃん?」という自己否定とは真逆の自己肯定感が強くなっていきます。
すると、今度はほら、もっとやりたい!できる!できた!という正のスパイラルにはまっていけるのです。
そう思うと、私たちは自分に厳しくする方が成長できると思いがちですが、自分に甘く、優しく対応する方がうまくいくこともたくさんあるんですね。
特に脳の人と付き合うときは、優しく思いやりを持って、(たまにごまかしつつ)接する方がいいようですよ。
脳に習慣の回路が作られるまで、続ける。ひたすら続ける。
新しいことを始めてそれが習慣化されるには、大脳基底核(脳の人が管理する古い脳)に新しい回路を作ってもらう必要があります。
回路を作ってもらうには、その行動を繰り返し行うことがことが必要です。
「21日間で習慣が作られる」などと言われることがありますが、残念なことにそんな短時間では回路を作られることはありません。どれぐらい続ければ習慣になるのか、それは内容によりけり。
超簡単な小さな習慣ですから、習慣化するのも比較的簡単でしょうが、とにかく愚直に続けることが大切です。
脳の人に気づかれないような小さな小さな行動を毎日繰り返していけば、そのうち脳の人が「あれ、これって毎日することに決まってるんだっけ?そんじゃ、回路作っときます」となります。そうすれば習慣化完了です。
まとめ
習慣化のためにはとにかく続けること。
続けるためには、やる気が全くない時にも抵抗なくできるくらいの小さな小さな目標にすることが最適です。
小さな小さな目標なら、
1、変化を嫌う脳の人に気づかれない
2、やる気やモチベーションの有無に関係なく続けられる
3、やり始める時に抵抗が少ない
4、失敗することがないので、自己肯定感が高くなる
5、脳に習慣化の回路ができるまで、続けることが容易
という利点があります。
一つ、望む行動が習慣化されれば、この先の生活の質が高い状態でキープできるということです。
二つ習慣化できれば、さらに高い状態がキープされます。この先、ずーっとですよ。
だから、今焦る必要はありません。
欲張って同時にいくつも習慣化しようとしなくて大丈夫ですし、一気に高い目標を掲げなくても大丈夫です。
ゆっくりゆっくり、脳の人の様子を見ながら習慣化に取り組みましょう。
言うことを聞かさなくてはいけないのは、自分ではなくて、脳の人です。
もし、失敗したらそれは脳の人をうまくごまかせなかったから。
決してあなたの意思が弱かったからではありません。
(…失敗って言っても、1回、2回サボったくらいでは失敗って言いませんからね。しれっと続ければよろし。)
ぜひ、前向きに、気楽な気持ちで習慣化に取り組んでください。
合言
葉は「バカみたいに簡単な」。
では、Good luck!!
*こちらの本を参考にさせていただきました。
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